2014年後半、電子辞書を比較。おすすめはコレだ!

2014年7月19日土曜日

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2014年おすすめの電子辞書についてまとめた。

このブログでは、通常2月頃、その年のおすすめ電子辞書に関する記事を投稿している。
電子辞書は、4月の新入学・新社会人シーズンに向けてメーカー各社は新製品を投入。例年、各社が新製品を発表するのが1月~2月だからだ。

しかし、今年は、事情が異なった。
シャープ、セイコーインスツルで相次いで、新製品に不具合が発覚。発売が延期するなどの事態となった。不具合が発生した製品の評価をしにくいこともあり、この時期となった。

なお、「くらべて.com」では、電子辞書の一覧比較記事[2014年後半版](電子辞書の比較表)を公開している。この記事にあわせて、毎年人気のコンテンツ「電子辞書 独断的おすすめ」と「電子辞書 メーカー情報」も公開している。電子辞書の購入を検討していているなら参考にして欲しい。

【参考資料】電子辞書比較[2014年後半](比較一覧表)( http://www.kurabete.com/eigo/compare/comp_dendic_1.html )

【参考資料】電子辞書独断的おすすめ[2014年後半]( http://www.kurabete.com/eigo/compare/dendic_osusume.html )

【参考資料】電子辞書メーカー情報[2014年後半]( http://www.kurabete.com/eigo/compare/dendic_maker.html )


 2014年の業界と製品のトレンド

2014年は、比較的、変化のない安定した年だ。

2014年・春モデルとして新シリーズを発売したのはカシオとシャープの2社のみ。
セイコーインスツルとキヤノンは、春の入学・入社シーズンも2013年発売モデルを店頭では推していた(ただし、セイコーインスツルの場合、2013年後半に発売の「ディファイラー」ブランド新製品が春モデルを意識したものだったかもしれない)。

電子辞書の価格もだいぶ、メーカーや機能による違いがなくなり安定してきた。
メーカー各社の普及機は2万円台で横並び。多コンテンツ搭載上位機種3~4万円台、英語学習向け3万円台、高校生向け2万円台。5万円を超すモデルはほとんど見かけなくなった。1万円以下のモデルは別のマーケットに移動した(後述)。

今年の電子辞書トレンドのひとつは、大型スーパーや家電量販店で、1,000円~2,000円の電子辞書がワゴンセールだ。
「国語辞典」「和英・英和辞典」「中国語辞典」「韓国語辞典」など、コンテンツを絞った単機能電子辞書が、大型スーパーや家電量販店において1,000円~2,000円で売られはじめた。テキスト2行表示程度のディスプレとキーボードで、語彙数の少ない辞書(コンサイス辞書等)を搭載した電子辞書が安価で売られている。

注目の新製品は、「PW-SB1」「PW-SA1」「PW-SH1」「PW-SJ1」などのシャープ新ラインナップ。
キーボードを背面に隠し、ディスプレイとタッチペンだけでタブレットPCのような使い方もできる新製品。電子辞書の利用シーンが広がるイメージがある。

シェアNo.1、業界をリードするカシオは、例年どおり2014年春モデルとして新シリーズを発売した。今年の新シリーズは、型番「XD-U」ではじまるモデル。2013年春モデル「XD-N」シリーズは、型落ちとなった。
「XD-U」ならではの大きな機能追加はないが、辞書選択画面をはじめ、ユーザーインターフェイスがよくなっている。搭載する膨大な量のコンテンツを、より利用しやすくなっている。学生向けには、デジタル単語帳(EX-word with)との連携をアピールしている。

セイコーインスツルは、相変わらず、英語重視電子辞書メーカー、となっている。
セイコーインスツルの電子辞書は、おおむね搭載コンテンツが英語コンテンツに偏っている。シニア向けやホームユースなど、オーソドックスなタイプの電子辞書はほとんどない。
2013年後半、「ディファイラー」ブランドの新シリーズにリーズナブルな「ベーシックモデル」が発売(DF-X7000)された。機能性の高い「ディファイラー」ブランドの電子辞書はそれまで平均的な電子辞書よりもだいぶ高かったが、2万円台で手に入るようになった。


 ハズしなく、手堅くいくなら、カシオの電子辞書・春モデル!

価格が下がっているとはいえ、安い買い物ではないので、後で悔やむような製品は買いたくない。
ハズしなく、手堅い選択をするなら、カシオの電子辞書を選択の軸として考えることをおすすめする。

カシオは、長い間、電子辞書シェアNo.1。業界をリード。「ビジネス」「生活・教養」「英語学習」「高校生向け」「中学生向け」…といった様々なニーズに対応した製品をリーズナブルな価格で提供している。
カシオは、毎年、春の入学・入社シーズンに合わせて新ラインナップを発売する。2014年の新シリーズは「XD-U」で始まる製品群だ。機能性重視なら新シリーズを。価格重視なら型落ちした昨年のシリーズを買うのもいい。

以下に、電子辞書の選択基準ともなる、カシオの2014年・春モデルをタイプと2014年7月現在の実売価格とともに取り上げる。

【XD-U18000】 最上位モデル・45,000円程度
【XD-U9800】 英語重視・35,000円程度
【XD-U6500】 生活/教養・22,000円程度
【XD-U8500】 ビジネス・25,000円程度
【XD-U4800】 高校生・27,000円程度
【XD-U3800】 中学生・24,000円程度
【XD-U2800】 小学生・22,000円程度

上にあげた電子辞書は、大げさに言うと「これを選んでおけば8割の方は満足できる」。
少なくとも、いろいろな製品を比較検討する場合の比較の対象にはなる。電子辞書をこれから購入しようとする方は、チェックしてみてはどうか。


 多くの新しいモノ好きに、【DF-X7000(セイコーインスツル)】をおすすめ!対抗は、【PW-SB1(シャープ)】

「くらべて.com」編集部が決める、2014年・ベスト電子辞書は、【DF-X7000(セイコーインスツル)】だ。
多くの新しいモノ好きに、【DF-X7000】をおすすめする。ただし、【DF-X7000】は、搭載コンテンツが英語に偏っているので、英語学習者またはビジネスマン向きではある。

【DF-X7000】は、タッチ操作のカラー電子辞書「DAYFILER(デイファイラー)」ブランドの電子辞書。 「DAYFILER(デイファイラー)」ブランドではあるが、コンテンツ数を絞っており、リーズナブルな価格となっている。2014年7月現在、実売価格25,000円程度。 他社の英語重視タイプ電子辞書と同レベルだ。

「DAYFILER(デイファイラー)」ブランドの電子辞書は、新しいモノ好きにはたまらない。
他社電子辞書にはない特徴としては以下が挙げられる。
1.無線LAN機能内蔵
2.PC検索モード「PASORAMA+」搭載
3.フリックスクロールやピンチによる拡大・縮小も可能なカラータッチパネル搭載

編集部が、2014年・ベスト電子辞書とするのは、「3.フリックスクロールやピンチによる拡大・縮小も可能なカラータッチパネル搭載」に注目してのことだ。
まるで、Wi-FiモデルのタブレットPCやスマートフォン、電子書籍リーダーにも似た機能性・操作性を実現している。
イメージしやすく言うと、「DAYFILER(デイファイラー)」は、スマホが英語コンテンツ満載の電子辞書になったような操作性だ。スマホの辞書アプリでは実現できない検索スピードとコンテンツボリュームを備えている。

これだけいい製品なのに、残念ながら、あまり注目されていない。興味をもった方は、是非とも、店頭で「DAYFILER(デイファイラー)」ブランドの電子辞書を触ってみて欲しい。派手さはないが、使い勝手の良さが分かると思う。

対抗馬となるのは、【PW-SB1(シャープ)】。キーボードを360度回転。画面の後ろに隠して、ディスプレイとタッチペンだけでタブレットPCのような使い方もできるモデルだ。このタブレットタスイルが非常に使いやすい。利用シーンを広げる電子辞書として新しい。

【参考資料】電子辞書比較[2014年後半](比較一覧表)( http://www.kurabete.com/eigo/compare/comp_dendic_1.html )


 高校生向けは、【XD-U4800(カシオ)】【PW-SH1(シャープ)】【PW-G5300(シャープ)】の3択

高校生向けは、実質、【XD-U4800(カシオ)】【PW-SH1(シャープ)】【PW-G5300(シャープ)】の3択。
それぞれの、2014年7月現在の実売価格をまとめると以下。

【XD-U4800(カシオ)】 26,000円程度
【PW-SH1(シャープ)】 24,000円程度
【PW-G5300(シャープ)】 21,000円程度

それぞれの特徴を簡単にまとめると以下。

【XD-U4800(カシオ)】は、多機能・多コンテンツ。高校生向けコンテンツの搭載数トップレベル。高校生の関心の高い、英単語コンテンツ・学習動画・TOEICテスト問題集等充実。
【PW-SH1(シャープ)】は、タブレットのように使える機能性が高校生ウケしそう。2014年・最新モデル。高校生向けコンテンツでは、2013年モデル【PW-G5300】に劣る部分もある。英語学習の動画収録。
【PW-G5300(シャープ)】 は、2013年モデル。高校生向けコンテンツの充実度は満足いくレベル。型落ちだけにリーズナブルで20,000円前後の価格も魅力。

高校生向けの場合、親や祖父母、親戚が買い与えるケースが大半だろう。予算を考えると、【PW-G5300(シャープ)】の他は、カシオの2013年モデル【XD-N4800】【XD-N4850】あたりが候補となるかもいれない。

【参考資料】電子辞書比較[2014年後半](比較一覧表)( http://www.kurabete.com/eigo/compare/comp_dendic_1.html )


 英語学習用の電子辞書選びは、まず「英語学習専用」とするか「英語学習以外でも利用」とするかを決める。

英語学習用の電子辞書選びは、まず「英語学習専用」とするか「英語学習以外でも利用」するかを決める。
「英語学習専用」とするなら、セイコーインスツルの電子辞書から選ぶといい。
「英語学習以外でも利用」するなら、カシオまたはシャープの電子辞書から選ぶといい。

セイコーインスツルは、基本的にどの電子辞書も英語コンテンツが充実している。ただし、搭載コンテンツは英語に偏っており、他の用途で利用すると物足りなさを感じるだろう。
逆に、カシオやシャープの電子辞書は、英語学習以外でも利用することを前提として、ある程度、国語辞書や百科事典等、バランスよくコンテンツを搭載している。

セイコーインスツルでは「DAYFILER(デイファイラー)」ブランドがおすすめ。コンテンツ数を絞ってリーズナブルにした【DF-X7000】は要チェック。
カシオやシャープの電子辞書では、英語重視タイプだけでなく、ビジネスタイプや高校生向けもあわせて検討することをおすすめする。英語レベルは人それぞれなので一概にどの電子辞書がおすすめか断言しにくい。

メーカー関係なく、プロ向け(ビジネスの現場で英語を活用するタイプ)だと40,000円~50,000円程度。
上級英語学習者向けだと30,000円~40,000円程度。
大学生レベルの英語学習者だと20,000円~30,000円程度。

【参考資料】電子辞書比較[2014年後半](比較一覧表)( http://www.kurabete.com/eigo/compare/comp_dendic_1.html )


 コンパクトサイズの電子辞書なら、1万円前後【XD-C500(カシオ)】【PW-AM700(シャープ)】【PW-AM500(シャープ)】が本命

2013年~2014年、コンパクトタイプの電子辞書において、新製品発売の大きなニュースはない。
2台目、3台目としても人気のあるコンパクトタイプの電子辞書だが、メーカー各社からは、新発売は少なく未だに2011年モデル、2012年モデルが市場に出回っている。
なお、ここで言うコンパクトタイプの電子辞書には、簡易辞書(「コンサイス英和・和英」等)を収録した廉価版電子辞書は含まない。また、特殊な形態の電子辞書も含まない。

コンパクトタイプで現在市場に出回っている電子辞書は以下。実売価格とともに掲載する。

【XD-C500(カシオ)】 11,000円程度
【SR-G7001M-NH3(セイコーインスツル)】 23,000円
【SR-G6001M-NH2(セイコーインスツル)】 20,000円
【PW-AM700(シャープ)】 9,000円
【PW-AM500(シャープ)】 12,000円

【参考資料】電子辞書比較[2014年後半](比較一覧表)( http://www.kurabete.com/eigo/compare/comp_dendic_1.html )


 シニア向けやリビング据え置きタイプ。最近は全体的に安い!

シニア向けやリビング据え置き用途なら、カシオまたはシャープの「生活・教養」タイプでいいだろう。
このタイプの電子辞書は、最近、価格がグンと下がっている。【XD-U6900(カシオ)】のような30,000円を超すモデルは、むしろ特殊で、15,000円~25,000円が大半だ。

このタイプの電子辞書一覧は以下。実売価格とともに掲載する。

【XD-U6900(カシオ)】 34,000円前後
【XD-U6500(カシオ)】 22,000円前後
【XD-N6600(カシオ)】 22,000円前後
【XD-SC5100(カシオ)】 20,000円前後
【PW-SA1(シャープ)】 23,000円前後
【PW-A7400(シャープ)】 17,000円前後
【PW-A7300(シャープ)】 14,000円前後

それぞれの特徴を簡単にまとめると以下だ。

【XD-U6900(カシオ)】は搭載コンテンツ数170。このタイプの電子辞書としては抜群に多い。
【XD-U6500(カシオ)】は2014年モデル。100コンテンツ。日本史、世界史、経済等の用語辞典や野草・野鳥のハンドブック、俳句歳時記、日本名城百科など生活・教養系コンテンツが充実。
【XD-N6600(カシオ)】は2013年モデル。110コンテンツ。日本史、世界史、経済等の用語辞典や野草・野鳥のハンドブック、俳句歳時記、日本名城百科など生活・教養系コンテンツが充実。
【XD-SC5100(カシオ)】は2013年モデル。50コンテンツ。「生活・教養エントリー」モデル。50音配列のキーボードが特徴。
【PW-SA1(シャープ)】 は2014年モデル。100コンテンツ・84動画。旅行・俳句・歴史・料理・自然などのコンテンツが充実。
【PW-A7400(シャープ)】は2013年モデル。100コンテンツ搭載。手品やマナーなど145動画。
【PW-A7300(シャープ)】は2012年モデル。英語系コンテンツも必要十分、旅行系や健康・生活関連のコンテンツが充実。「六訂版 家庭医学大全科」を電子辞書としてはじめて搭載。「医者からもらった薬がわかる本 2013年版」も収録。

【参考資料】電子辞書比較[2014年後半](比較一覧表)( http://www.kurabete.com/eigo/compare/comp_dendic_1.html )

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